口腔ケアと全身の健康

口腔ケアは、発熱を予防する


老人福祉施設において口腔ケアと発熱に関する調査研究を実施したところ発熱日数が、口腔ケアを実施しなかった期間より口腔ケアを実施した期間の方が有意に減少したことがわかりました。

また、利用者のうちADLが低下している方ほど、また認知症が進んでいる方のほうが、そうでない方より発熱日数が多いことも判明しました(図1)。

これらのことから、肺炎など呼吸器感染症の予防には、日々の口腔ケアが大切であることが示唆されました。一方、全国11の施設利用者500余名を対象とした口腔ケアと肺炎に関する研究によると口腔ケアを受けた方のほうが、誤嚥性肺炎を起こす割合が低いことが報告されています(図2)。