REPORT No.6 
北海道 苫小牧市在住
加納 智哉様
(加納ファミリー)

 
 
 
こんにちは!加納ファミリーです。
 
 
加納智哉様は、後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)・頚椎脊柱管狭窄症(けいついせきちゅうかんきょうさくしょう) により、2004年3月に、札幌医科大学において、首の後ろ側の骨をほとんど除去するという大手術を受けました。

そして、2004年9月の退院後から、智哉さんの 寝たきりの在宅介護生活が始まりました。



 
■-日常生活風景-■

     
とある夕食メニューは・・・
鮭のおかゆ・鶏肉の煮物
味噌汁で、デザートは黒蜜ゼリーでした。
お食事風景
お父様が、食事介助しています。
双子の甥御さんも智哉さんのお手伝いをしています。



■-介護サービス風景-■


誰が見ても一目でわかるように、1ヶ月の予定をマグネットで、色分けをして表しています。
赤・・訪問看護
青・・訪問介護
黄・・訪問入浴
ホームヘルパーさんに分かりやすいように、お母様(君子様)がお部屋に張り紙をしています。
訪問リハビリテーションの風景です。 週末はホームヘルパーさんと一緒に外でお食事をしています。 訪問入浴風景です。


■ー口腔ケア編ー■
歯磨きは、日常生活の一部です。1日3回毎食後、行っています。

回数 1日 3回( 朝・ 昼・ 夜 )
使用道具 ビバラック・電動歯ブラシ
手順

@全体的に、ビバラックの歯ブラシでブラッシングを行います。
A特に歯周病の歯を電動ブラシでブラッシングします。
(その際、ビバラックを吸引器として使用)

活用方法 ・歯ブラシとして使用 (注水・吸引しながらのブラッシングが可能になる)
・吸引機として使用  (歯ブラシで届きにくい場所のブラッシング時、他の口腔ケア用品と併用することで、吸引しながらのブラッシングが可能になる)
 


   
 
■お母様 君子様にお話をうかがいました■
 
INTERVIEW
お母様 君子様にお話をうかがいました。
Q ビバラックの購入のきっかけは?
A 歯は大切なので、寝たきりになっても、きちんと歯磨きをしたかったのですが、誤嚥が心配でした。
そんな時に、口腔介護商品の総合カタログを見ていたときに、ビバラックが求めていた機能のある商品 だったので、購入しました。

ビバラック使用写真
 
Q ビバラックに慣れるまでどれくらい時間がかかりましたか

A すぐに慣れたというより、本人(智哉さん)が喜んでいたので、積極的に使用していました。

Q ビバラックを使用してよい点は?
A コップでのうがいが大変だったので、ビバラックを使用し、楽になりました。
また寝ている状態でも誤嚥を防げるので、安心して口腔ケアが出来ます。

ホームヘルパーさん掃除使用写真
 
Q ビバラックの改良点のご希望はありますか。
A 充電式だと使いやすいと思います。
  歯ブラシカバーがあると、便利だと思います。
Q 口腔ケアを行う際に心がけていることは?
A 吸引力を活かし、誤嚥しないように注意しています。
  口腔内を傷つけないように、力加減などにも注意しています。

ビバラックはベッドサイドに常備しております。
 

看護師さんからのご質問■
智哉さんの訪問看護サービスを行っている看護師さんより
小牧地域訪問看護ステーション)
Q ドライマウスの方の口腔ケアが大変なのですが、ビバラックを 利用できますか。

A ビバラックは、注水機能がありますので、ドライマウスで水分が少ない口腔内に注水しながら、口腔ケアが行えます。
誤嚥の危険のあるドライマウスの方にも、吸引機能もありますので、安全に口腔ケアを行えます。
またドライマウスの方は、舌苔(舌の汚れ)がつきやすくなります。
ビバラックにビバゼットンを装着してお使いいただきますと、簡単に舌のお手入れが出来ます。
ドライマウスの方に、ビバくるりんなどのスポンジブラシや、ビバラックで口腔ケアを行うことにより、唾液腺がマッサージされ、唾液の分泌が促進される効果があるといわれています。

 

 


 
■最後に・・・■
 
『質の高い口腔ケアをめざして・・・』
今回のビバラックレポートは、本社に所属しております小野弘美がお届けいたします。
ビバラックレポート第6号は、在宅ケアを行なっております加納様のご家族を取材させていただきました。
 加納君子様は、サービススタッフである様々な専門職と連携を図りながら、地域の医療・介護サービスを利用しています。また、智哉さんがより快適な生活が過ごせるように、介護・医療器具メーカーとも連携を取り、道具・器具を活用されています。
 私が、君子様と知り合ったきっかけは、ビバラックの使用についてお問合せをいただいたことでした。ビバラックを使用した口腔ケアに、最初は戸惑いのあった君子様でしたが、今ではお上手にビバラックを使いこなしていらっしゃいます。ビバラックによる口腔ケアを開始してから、歯周病により動揺していた歯牙の動揺がおさまる程、口腔内環境は良い状態で保たれています。 智哉さんの良い口腔内の状況は、訪問歯科診療の歯科医師の先生からも誉められたそうです。
ビバラックの片付けを智哉さんの甥御様が行ったり、加納様のご家族にとって、ビバラックは一般家庭用品(例えば電動歯ブラシ)の扱いで、日常生活に、普通に受け入れられているように感じます。
障害者の方が、一般の方と同水準の日常生活をおくられることは、ご家族の協力はもちろん、地域のサービスなど周囲の協力が必要不可欠です。サービスを充実させるためには、適切な介護商品も必要です。
 ビバラックが、障害者の方への質の高い口腔ケアの道具としてだけではなく、障害者の方を支えている周囲の方の労力軽減道具としてもお使いいただけますと、幸いです。
 
(株)東京技研
歯科衛生士・介護支援専門員
小野 弘美
 
ビバ美のワンポイントアドバイス!
@後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)
脊柱椎体後縁を上下に連結し、脊柱を縦走する後縦靭帯が骨化し、増大する病気。骨化することにより、脊柱管が狭くなる。
A頚脊椎脊柱管狭窄症(けいついせきちゅうかんきょうさくしょう)
背骨にある管状の隙間(脊椎管)が狭くなり、中に通っている脊髄が締め付けられる病気。知覚障害・運動障害など神経障害を引き起こす。
B訪問リハビリテーション
理学療法士・作業療法士が自宅に訪問し、医師の指示に基づいて必要なリハビリテーションを行うサービス
C訪問看護
病院・診療所・事業所などの看護師などが自宅を訪問し、医師の指示のもとに、療養上のケア、診療の補助を行うサービス
D訪問介護
 介護スタッフが自宅に訪問し、日常生活上の世話をするサービス
E訪問入浴
 自宅に浴槽を積んだ入浴車などで訪問し、数人のチームで入浴を介助するサービス
Fドライマウス
唾液が減少し、口臭がひどくなる・口の中がねばつくなどの症状が出ている状態のこと
G唾液腺
口腔腺(こうくうせん)ともいう。唾液を分泌する腺。